ライフゲームとは
ライフゲームとは2次元セルオートマトンの一つであり,生命の繁殖死滅を模したシミュレーションモデルである.自らの値cと周囲8セルを参照として,以下のように次ステップでの値c’が決定される.s2は周囲8セルでtrueの値のセルが2,s3は3であることを示す.
この法則にしたがって時間ステップを進めて行くと,下の動画のようなうねうねとした興味深い挙動を示す.赤色のセルは変化の起こっているセル,すなわち生きているセルを示しているが,それについては今後述べていく.
ライフゲームの性質は,過去によく調べられている.しかし,グライダーやブリンカーといった具体的なパターンを見つけるものが多く,統計的な性質についてはあまり知られていないようである.そこでちょっと調べてみようと思う.
一様でランダムなときの挙動
あるステップで,一様に確率pでtrueのとなるような分布をしているとき,次ステップがtrueとなる確率p’は
となる.グラフに示すと以下のようになる.
特徴的な点は次の4点である.p’が最大値をとるp=(14-sqrt(115))/9=0.364,およびp=p’となるp=0.0, 0.192, 0.370である.
もし,分布がつねに一様でランダムであり,上式にしたがってtrueのセルの密度(確率)が変化するとすると,以下のグラフのように数ステップで密度はp=0かp=0.37に漸近する.p(0)=0.192の場合のみ例外でp=0.192を保つ.
もちろん実際のライフゲームでは上記のようにはならない.そこにライフゲームというものの特徴が現れているのである.今後,実際のライフゲームがどのような性質を持っているかを統計的に議論していく.
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