2013年2月20日水曜日

移動一般曲線座標系での流体の支配方程式

これはもっと車輪の再発明.

PDFにしたのをこちらに置いておく.

移動一般曲線座標系での流体の支配方程式の導出

正規直交座標空間x_iで定義された領域V_x内での物理量φの保存式を考える.V_xは時間によって移動・変形するとする.f_jを流束,Fを湧き出しとする.φの保存式は次のように表される.
 移動一般曲線座標ξ^iへ座標変換をする.V_ξをV_xの計算空間への写像とすると,
となる.ここに,Jは座標変換のヤコビアンであり,
である.V_ξは時間によって変化しないとすると,
となる.
 (SCL)
を用いると,
 
と変形できる.これは強保存型と呼ばれる形である.

u_iを流速の正規直交座標成分(共変成分),u^G_iを計算格子の移動速度の正規直交座標成分とする.教保存型の保存式に
を代入すると,
となり,質量保存式となる.密度が一定のとき,うは以下のように書き換えられる.
流速の反変成分
を用いた場合には,
となる.

強保存型の保存式に
を代入すると,
となり,運動量保存式となる.σ_{ij}は応力テンソルであり,

である.pは圧力,μは粘性係数である.密度および粘性係数を一定とすると,上式は以下のように書き換えられる.
νは動粘性係数である.流速の反変成分U^k,格子歪みテンソル
,高さポテンシャルを含んだ圧力
を用いると,
勾配型の場合には,
となる.

同様に,スカラ保存式は,cを濃度,Dを拡散係数として,
となる.

なお,移動一般曲線座標での支配方程式はSCLおよび,
 (VCL)
が成立していれば,正規直交座標での質量保存式,運動量保存式,スカラ保存式

と等価となる.離散化された状態では,SCLおよびVCLは必ずしも成立するわけではないので注意が必要である.

0 件のコメント: